待ちに待った旅行の目的地に着いた瞬間、あるいは旅を終えて自宅の玄関で荷物を解こうとしたその時、愛用のキャリーケースの鍵がうんともすんとも言わない。鍵をなくしたのか、ダイヤルロックの番号をど忘れしてしまったのか。理由はどうあれ、この突然のトラブルは、楽しい気分を一瞬で凍りつかせ、私たちをパニックの淵へと突き落とします。しかし、ここで最もやってはいけないのが、焦りのあまり力ずくでこじ開けようとすることです。ドライバーで鍵穴を突いたり、無理やりファスナーを引きちぎろうとしたりすれば、ケース本体やロック部分に回復不能なダメージを与えてしまい、結局は高額な修理費用がかかるか、キャリーケース自体を買い替えるという最悪の事態を招きかねません。まずは大きく深呼吸をして、冷静になることが何よりも大切です。そして、自分の状況を正確に把握することから始めましょう。鍵はダイヤル式か、それともキーを差し込むシリンダー式か。ダイヤル式なら、番号を忘れてしまった可能性が高い。シリンダー式なら、鍵そのものをどこかに紛失してしまったのかもしれません。状況を切り分けることで、取るべき対処法もおのずと見えてきます。鍵をなくしたのであれば、まずは身の回りを徹底的に探すのが先決です。立ち寄った場所、着ていた服のポケット、カバンの中。意外とあっさり見つかることもあります。ダイヤルロックの番号を忘れたのであれば、まずは自分の誕生日や電話番号など、思い当たる数字の組み合わせをいくつか試してみましょう。それでも開かない場合は、この記事で紹介する様々な方法を試す段階に進みます。いずれにせよ、暴力的な解決策は最後の最後まで封印し、最もダメージの少ない、賢明な「開け方」を選択するという意識を持つことが、あなたの愛着あるキャリーケースを守るための第一歩となるのです。
キャリーケースの鍵が開かない!まず試すべきこと